1Q84読み直し(Book2 Ch.21-24)【ネタバレあり】

September 5, 2014

21.青豆

月を見るため、ジャージにスウェットを着てベランダに出る。ココアを飲みながら、家に置いてきたゴムの木のことを考える。どうしてあのゴムの木のことが気になるんだろう。そして孤独の中で殺されたあゆみのことを考えて泣いた。ふと目をやると、道路を挟んだ向かいにある児童公園で、一人の男が滑り台のてっぺんで月を見上げている。その男は、青豆と同じように二つの月が見えている、と青豆は確信する。その男も1Q84年に漂流してきた人の一人か。それともさきがけの回し者か。男を観察しつづけ、青豆は唐突に知る。それは天吾だった。どうすればいい?しばらく迷い、青豆は決心して公園に向かう。しかいそこに天吾はもういない。結果的にこれでよかったと思う。天吾と巡り会えたのだ。私には用意ができている。でもその前にひとつだけ訪れなくてはならない場所がある。

 

22.天吾

児童公園を出て、あてもなく歩き回ったが結局家に戻った。千倉から電話があったとふかえりが言う。電話をかけなおすと、天吾の父親は昏睡状態にあるという。身体に悪い場所はないのだが、生きる意思が希薄になっているようだ。明日天吾は一人で父親を訪れる事にする。天吾は月が増えている事実をふかえりに告げ、空気さなぎの世界に引き込まれてしまったのか尋ねる。「わたしたちはふたりでホンをかいたのだから」「私がパシヴァであなたがレシヴァ」とふかえりは言う。どうやら、天吾はレシヴァとしての素質を持っているらしい。青豆が天吾を見つけてくれる、とふかえりは言う。そして天吾は変わった、と言う。猫の町にいけば意味が分かると。

 

23. 青豆

朝早く起きて身支度をすると、タクシーに乗る。用賀から首都高にのるように指示する。運転手は渋滞していることを予想し、別な道を提案するが青豆の言われたとおりに進む。青豆は1Q84年に迷い込んだ首都高の非常階段をもう一度同じように降りてみたいのだ。死ぬ前に、自分ができることは試しておきたい。しかし、そこに非常階段はなかった。出口はふさがれてしまった。渋滞中の車たちから、人々が青豆を見ている。おもむろにヘックラー&コッホという自動拳銃をバックから取り出すと、青豆は自分の口に銃口を突っ込む。祈りを捧げると、天吾の名前を呼んで引き金を引いた。

 

24. 天吾

父親がいる千倉に向かう。父親は以前会ったときよりも小さく縮んでいた。呼びかけて天吾の声が届くのか分からないが、天吾は話し続ける。天吾がこれまで送ってきた人生のあらましを話した。空気さなぎという物語を書き直したこと、今まで誰一人女性を愛せなかったこと、ただひとり小学校で同じクラスだった青豆という女の子に会いたいと思っていること。今、父親に感謝していること。一通り話し終えると、後は何も伝える事がなかった。父親は検査室に運ばれていく。天吾は下の食堂で日本茶を飲み、病室に戻ると、父親が残していったベッドのくぼみに、白い物体があった。空気さなぎだった。天吾が書いた描写どおりの空気さなぎだ。どうすればいいか分からず天吾は空気さなぎから距離をとって長い間何かを考えていたが、決心をして空気さなぎの中をのぞく。そこには10歳の青豆が横たわっていた。天吾は思い切って手を伸ばし、青豆の手を握る。青豆、と天吾は言う。必ず君をみつける。

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