ことばのおもみ
少し前ですが、ぎろっぽんの標高の高い場所で行われている「ジブリの大博覧会 ~ナウシカから最新作「レッドタートル」まで~ 」に行ってきました。
http://www.roppongihills.com/tcv/jp/ghibli-expo/

「猫バスに乗りたーい」と軽い気持ちで行ったのですが、
この展示から「ことば」の重みというか、「ことば」で勝負するプロフェッショナル達の仕事を見て、とても考えされられたのでした。
もののけ姫のキャッチコピー「生きろ」が決まるまでの、糸井重里さんと鈴木敏夫さんのやりとり。
「生きろ。」この3文字+ピリオドにたどり着くまでに、二人の間で何度も書簡のやりとりがあったそうです。
「再考を!」「もののけノイローゼです。」など、「これ!」というものに行き当たるまでの苦悩を知りました。
言葉って、ぺらぺらぺらぺら口からこぼれおちるけど、恐ろしいものです。
言葉の持つパワー。
他人の人生を大きく変える力。
翻訳や作詞をしている人間だからこそ、言葉の重みを理解して、
受け止めなきゃいけないなあと。
そう思うと全然うまくしゃべれない。
自分が思っていることを100%伝えるというのは、とてもとても難しい。
できることなら頭ぱかっと開けて、こういうニュアンスなんです、うまく言えないのだけど。とやりたい。
だから、私は通訳がとても苦手。瞬発力がないんです。あ、このニュアンスであってるかな?でもこの言葉の方がいいかな?迷ってしまう。
紙の上でじっくりと言葉と見つめ合う方が好きなんですね。
この頃、ちゃんと時間がとれてなくて、
以前と比べて作詞する時に一つ一つの言葉と向き合う時間が減ってきてしまってる気がする。
15分で書き上げた方が名曲になったりするんだけどね、
だとしても、言葉と向き合う時間は、私にとってヨガをしているようなものなのです。ある意味で「無」になれる時間。
ちゃんと確保しなきゃな。
音楽にしても、性格形成にしても、創造力の部分においても、私はジブリ映画の影響をかなり受けてきたと思う。
受領したインパクトを、私の中で料理して、ユニークな新メニューを作り出したい。
そんな風に思う今日この頃です。
昔、シータのセリフ全部覚えたんだけどな!今全然出てこないや笑



