Yuzukanaの2ndアルバム、[ZUSHIKI]から曲紹介 (4)平べったくなって
Yuzukanaのニューアルバム「ZUSHIKI」、4曲目は「平べったくなって」です。
これとてもお気に入り、個人的にはこのアルバムで1番好きな曲です。
この曲のサブタイトルは、~同化、そして輪廻のこと~で、まさにこのアルバムの中心的なメッセージを持っている。
ちょっと歌詞を紹介。
平べったくなって 平べったくなって
あなたの細胞の すきま すきま
平べったくなって 平べったくなって
ゆっくり泳いでゆく
…これは同化のこと。
ゆりかごの波と 降り注ぐ光
細胞の すきま すきま
染み込んで 染み込んで 溶けてゆく
…これは死のこと。
くるくる転がって くるくる転がって
遠くで手を振る 記憶 記憶
シッポもなくなって
ウロコもとれちゃってわたし、
生まれ変わってゆく
…これは輪廻のこと。
そもそものインスピレーションはカマキリさんから。
カマキリさん、交尾中にメスがオスを食べちゃうんですよね。
なんだか恐ろしいけど、メスの中に入って、栄養となって、直接子供たちの中に自分が入っていると思うと、とても素敵なお話。よい進化をとげましたね、カマキリさん。
そう考えると、死って全然怖くない。誰かの一部となって消えていけるなら喜んで消えていけるなあと思って、とても明るい気持ちで死を向き合っています。
一度ライブで歌った時に、「私にとって愛と自己の再生というめメッセージで、優しい歌声と相まって励まされた~」と言われて、なんだか全部伝わったのが嬉しくてこっちが涙ぐむということがあったなあ…
ともかく大好きな1曲。宮沢賢治に一つだけ詩を見ていただけるとしたら、この平べったくなってかな。
ちなみに、ひらべったく、ひらぺったく、どちらでも正解だそうです。
皆さんにもぜひ楽しんでいただけたら、嬉しいです。
