ZUSHIKI、生きて、死ぬこと、超短編
音楽活動をゆらりゆらりと続けてきて、1曲1曲が短編小説みたいだねと言っていただけることが多くなりました。
嬉しい限りです。
メロディ、コード感、構成、歌詞...曲には色々な要素があるけれど、私は何よりも歌詞に力を注いでます。というか歌詞作りが好きで、生きがいです。
Yuzukanaのニューミニアルバム "ZUSHIKI"も、6曲、つまり6つの物語が詰め込まれています。
1. Hisou
2. スプモーニ -約束の海へ-
3. お言葉遊び
4. 平べったくなって -同化、そして輪廻のこと-
5. ナゲキノブルース
6. 図式
こうやってタイトルだけ見ると、なかなか面白そうですね笑
アルバムのテーマはと訊かれたら、生きて、死んでいくこと。
生と死、生まれ変わり、輪廻転生、運命、そんな不確かで壮大な視点で書いた曲(Hisou、スプモーニ、お言葉遊び、平べったくなって)から、ぎゅーっと視線を狭めて、日本社会の現在の視点で描いた日常の曲(嘆きのブルース、図式)まで、マクロミクロみたいな感じで、幅は広いけど一つのテーマ上に並んでいる。
歌詞もYuzukanaらしさが出てると思いますが、6曲から6つそれぞれのストーリーを想像してもらえたら嬉しいです。
といっても歌詞に詰められる情報量は限られているので(そこが歌詞の良いところだけど)、
今回は短編小説の抜粋のような超短編を歌詞に添えてます。ぜひCDの歌詞カードを読んでみてくださいね。
歌詞の解釈に正解はなく、聴いて下さる方が自由に想像してくれたら良いものです。
皆さまの想像力で、作品が持つ彩度とかエッジとか、自由に変えていただけたらと思います。
なんというか、想像力ってすごく大事なことなんだと思うんです。
マンガでも映画でも実生活でもいい、想像力を広げる方法を知っていると、
例えば、こう言ったら傷つくかな、とか、こう行動したら変えられるなとか、
人に対しても優しくなれるし、世界を動かす原動力になるものだと思うんです。
みんなの想像力をもくもくもくーと描き立たすような作品を作っていきたいなと思ってます。
何が言いたいかって、
ぜひ歌詞カード、読んでみてね!
まずは音を聴いてもらって、歌詞を見てもらって、一時してから超短編を読んでもらったら、1曲1曲を違う角度で味わってもらえるかな、なんて思ってます。
このアルバム全体が発する色やメッセージが、より濃くなって届けばいいなと思ってる今日この頃。
2020.9.17